こんにちは、大手IT企業でマーケティングをしているテリーです。
今回はキャリアのなかで「大企業を経験するとこんなにもお得!」と「大企業に転職するための戦略」について語っていきます。
30歳になるけどベンチャー、中小企業しか経験ないんだよな〜
大企業に転職してみたいけどそんな簡単ではないよね・・・
こんな方に向けて、「大企業に転職するメリット」と「ベンチャー→大企業に転職した私の戦略」を語っていきます。
僕が歩んできたキャリアはこんな感じです。
- フリーター(新卒1年目)
- 中小企業 製造業営業(3年)
- ワーホリ、海外放浪(3年)
- ベンチャー企業 IT系(4年)
- 大企業 IT系(3年)
- 大企業 金融系(10ヶ月)
- 大企業 IT系(1年半)※2022年3月時点←今ここ
我ながらガッタガタのキャリアを歩んでるな(笑)と思います。こんな私でも34歳にして誰もが羨む大企業へ転職することができました。
「大企業に転職したい」という方はぜひ参考にしていただければと思います。
大企業に転職しないなんて損しかない!?大企業を勧める4つの理由
大企業への転職を勧める理由①後の転職がEasyモードになる
大企業勤めの経験があると後々の転職活動がEasyモードになります。転職活動におけるチート状態になれるということですね。
大企業への転職を進める最もたる理由がこれです。
職務経歴書に大企業に数年努めた経験があるだけで、書類選考の通過率がグッと上がります(経験談)。
世の中の企業が採用を避けたいのは、
・すぐに退職してしまう
・ヤベーやつ
の2種類です。
すぐに退職してしまうのは社風が合わないとか、仕事が合わないとか、どうしても避けられない理由があったりします。
なので会社として絶対に採用を避けたいのは、ヤベー奴なんです。言い方はあれですが、要は仕事をできない奴です。
- 依頼された仕事を理由を付けてやらない
- 承認フローなど仕事の進め方を理解していない
- 前の職場のやり方を当てはめようとする
- 法律や業界ルール・マナーなんて無視
- 何を喋っているのか分からない
- メールで何を書いているのか分からない
- 協力性がない
中小企業・ベンチャーしか経験の人材を採用して、こんな感じだった場合、「なんであんなやつを採ったんだ!?」となりかねません。
これが大企業経験がある人だと、「まぁ、あの大企業経験してるくらいだから出来るやつと思ってしまったんだよね、しょうがない」となるわけです。
1度でも大企業を経験しているとそういったバイアスがかかるんです。
かつて私が在籍したベンチャーIT企業(Web制作会社)に大手外資系IT企業(ソフトウェア)で長年セールスをやってきた人が転職してきましたが、全くのポンコツで仕事も全然できず、わずか半年で退職していった人がいました。
なぜ採用したのか飲みの席でざっくばらんに採用担当者に聞くと、「あの経歴ならできると思ったんだけどなぁ」との回答。
Web制作会社なので、その辺の経験があるのか、これから学ぶ意思はあるのか、それを面接で確かめれば良いものを、大企業経験だけで採用していたのです。
ベンチャーの採用基準なんて意外とこんなものだったりします。なのでヤベー奴でも入社できたりします。
「やっぱり大企業しか経験していないと、ベンチャーじゃ通用しないじゃないの?」
これは実際にもあるあるのケースですが、こればっかりは確率論。逆にベンチャーを渡り歩いてきた人が、次のベンチャーで活躍できるかどうかはわかりません。
能力があっても社風が合わないと活躍できないこともザラにあります。
あなたがベンチャー企業の採用担当者だとしてどちらが能力高いと思いますか?
・大企業にも行けるけど、ベンチャーの自社に応募をしてきた人
・ベンチャーしか行けない人
なんとなく前者だと思ってしまいませんか?
もちろん新規事業の立ち上げが好きで、設立間もないベンチャーを渡り歩く優秀な人もいます。しかしそれはレアケース。
大企業経験者ならヤベー奴の可能性は低いだろう
こんな感じで大企業経験があるだけで転職活動でのハードルはグッと下がります。
次のステップアップを考えた時に、大企業の経験があるとないとでは大きな違いが生まれます。
大企業への転職を勧める理由②スキル・知識が身につけ放題
大企業では社員が学ぶための仕組み・制度がこれでもか!というくらい揃っています。
- TOEIC無料で受け放題
- オンライン英会話無料で使い放題
- ビジネス書籍購入費の補助(全額だったり一部だったり)
- スキル習得のためのスクール費用・オンライン受講費用・有料セミナーが全額or50%負担
- GLOBIS通い放題
- オンライン図書館があり、豊富なビジネス書が無料で読める
わざわざ実費で英会話問題集を買って、実費でTOEIC試験を受けるなんてせず、すべて会社負担で可能なんです。しかも勉強の時間も勤務時間として認められることもあります。
ベンチャー時代、入社前までは「ビジネス書読み放題、買い放題だよ」と言われたものの、厳しい稟議を通した一部のものしか許可してもらえませんでした。今思えば条件違うので訴えれば勝てますかね。ベンチャーはこの辺のルールが曖昧です。
自ら成長したい意欲が高い人には大企業は充実した環境が待っています。
大企業への転職を勧める理由③給与が良い
大企業の多くは給与水準が高いケースが多いです。
もちろん例外はいくらでもあり、ベンチャー企業でも高待遇の企業はあり、大企業でも給与が低い企業もあります。IT系ベンチャーでもエンジニアや営業には高い給与を提示して、優秀な人材を確保しようとする企業はあります。
それでも大企業は稼ぐ構造が出来上がっているので、よほど業績が悪くなければ給与は高くなります。
ベンチャーで高給のところを探すより、ベンチャーで昇給するより、大企業への転職1発で年収を大幅に挙げるほうがよほど簡単なのです。
ベンチャー企業で年収360万円だった僕が、大企業に転職したことで一気に年収600万円まで跳ね上がりました。
大企業への転職を勧める理由④ホワイト系
ブラックITベンチャーから大企業に転職して思ったのは、めっちゃホワイトというところ。
僕は基本残業大っ嫌いでできることなら定時ダッシュをしたい質なのですが、どうしてもやらなければいけない時は残業をします。
そんなときでもこれまで経験した大企業は、
・残業代がほぼ青天井で付く
・裁量労働手当(固定残業代)+深夜残業代
というシステムのところがほとんどでした。
ブラックITベンチャーでは裁量労働手当もなければ、残業手当もなく、2徹夜3徹夜は当たり前。そこからの大企業というのはもはや天国でしかありませんでした。
特に上場企業であれば義務で消化しないといけない有給休暇もあるので、長期休暇が取りやすいです。
ベンチャーでは無視されるところも珍しくありません。
ベンチャー→大企業への転職を実現させた僕の戦略
僕は34歳のときに、ベンチャー企業→大企業(東証一部上場)へ転職しました。
新卒時にはめったに入れない大企業でも中途では割と簡単に内定がもらえることがあります。
30代からでも十分に下剋上は可能、まさに転職ドリーム。
とは言え何の戦力もなしにホイホイと内定を獲得する事は難しいです。
そこで僕が取った34歳のときにブラックITベンチャー→大企業への転職戦略を紹介します。
鍵となるのは「専門性」「BtoB」「英語」です。
圧倒的な専門性で大企業に希少な存在となる
1つ目は「専門性を身につける」ということ。
大企業は新卒採用の人材はジェネラリストとしていろんな部署を転々とさせがちです。
その結果として専門性が低く、その企業でしか生きられない人材を多く作り、日本企業の競争力低下の一因とまでされました。今でこそジョブ型雇用を導入する企業が増え、専門人材の育成に取り組んでいますが、それでもなお専門スキルを持った人材不足に頭を悩ませる企業は少なくないです。
特にデジタル人材の不足に悩む企業は2022年の現在でもとても多い印象です。
そこで私はWeb制作会社での営業職・マーケティング職の経験を通じて、デジタルマーケティングの知識・スキルを身に着け、それを売りに大企業への転職を成功させました。
「デジタルマーケティングの知識・スキルといっても何を身につければよいの?」
営業・マーケティングであれば次のようなスキルを身につけるのが良いです。
・Google Analytics
どれが一つだけ抜きん出る方法もありますが、私の場合はまんべんなく身につけました。
SalesforceやB.I.、マーケティングオートメーションなどは、それ一つだけやっているプロもいます。
それはそれで専門職ポジションを探せますが、デジタルマーケティングを広く浅く使えるとそれはそれでチャンスを広げられると考えたからです。
いざベンチャーから大企業に転職をしてみると、マーケティング職でありながらGoogle Analyticsがまともに使えない、マーケティングオートメーションを触ったことがない、なんて人がゴロゴロいます。そうしたところにこれらのスキルを持っているバチッとハマるのです。
BtoBの経験(得意の業界を作る)
2つ目は得意の業界を作るということ。
特にBtoBで長い経験を持っていると、それだけで重宝されます。
BtoBとは、Business to Business、つまり法人同士の取引のこと。
デジタルマーケティングの経験がある人材はBtoC(Business to Consumer)領域に多くいますが、意外とBtoBには人材が少ないです。
転職活動において企業側は業界経験を求める傾向にあります。せっかく中途採用するなら業界ならではの商習慣を知っている人を採用した方が手早く戦力になります。
もともと製造業設備メーカーで営業をしていたこともあり、BtoBの知識はそれなりにありました。
ベンチャーのWeb制作会社では圧倒的にBtoCのWeb制作案件が多くありましたが、僕は数少ないBtoB案件をこれでもかというほど積極的に取りに行きました。
Web制作とはいえ、プロジェクトに当たるときにはその企業や業界のことを調べますから、あらゆるBtoBのあらゆる業界の知識が身につきます。
この経験を職務経歴書や面接でのエピソードに織り交ぜることで応募先企業へのアピールポイントにすることができます。
英語スキル
大企業となるとグローバル展開をする企業が多く、英語力が求められるケースが多々あります。
外資系となれば言わずもがな、日系企業でも英語力を求めるところが多いです。
今の時代、バリューチェーンすべてが日本語だけで完結することの方が稀です。仕事で英語を求められていなくても、「英語ができる」という武器があれば企業側としても使い勝手が良いのです。
また英語スキルは非常に汎用性が高いです。
B.I.ツールシェアNo.1のTableauを極めたとしても、転職希望先が「うちはDOMOを使っているんだよね」ということだとその時点で”詰み”となってしまいます。
英語であればどこの企業に行っても、無駄になることはありません。
今の時代では中国語なんかも良いと思われそうですが、中国人で海外取引に出てくるような人はだいたい英語も喋れますよ?
スキルと経験は掛け合わせることで希少性が生まれる
「英語ができる」だけでは残念ながら武器にはなりません。TOEIC900オーバーとかであれば話は別ですが。
しかし、他のスキルと経験を掛け合わせることで希少性が生まれます。
上で挙げたデジタルマーケティングツールを一通り使いこなせる30代が10%いたとします。
5年以上のBtoB経験者が40%いたとします。
TOEIC700以上の人が30%いたとします。
これら3つのスキルを持ち合わせた人材は、
0.1 × 0.4 × 0.3 = 1.2%しかいない計算となるのです。
ここに例えばSaaS企業の経験があるとか、プロジェクトマネージャーの経験があるとなるとさらに希少性が増します。
一つだけスキルを極めても強みにはなりにくいのです。上には上がいます。
Salesforce認定資格を取っても、上級認定資格を持った人が応募先企業にいれば、その価値は薄まってしまいます。
そこに加えてGoogle Analyticsが扱える、B.I.もお手の物となれば、上級認定資格だけを持った人よりは希少性が生まれ、魅力的な人材になりえます。
注意点を挙げるとすれば、関連性のない資格を集めても無意味であるということです。
Salesforce認定資格を持ち、宅建資格を持ち、旅行業務取扱管理者の資格を持ち合わせてもあまり意味はありません。
まあ、Saleforce × 宅建なら不動産関連の営業事務、Salesforce × 旅行業務取扱管理者であれば旅行業界で需要がありそうですね。知らんけど。
要は行きたい企業および業界とそのポジションが求めるスキル、経験を幅広く持っておくことが重要です。
そういう意味では、「数年のうちに転職したいけど、今ではないんだよな」という段階から転職サイトに登録して、求人票を見てどんなスキルが求められているのか調べておくのは良い手段でしょう。
チャンスがあるうちに大企業の経験を
転職35歳限界説が言われたことがありましたが、昨今はそんなことはないです。
僕は初めて大企業へ転職したのは34歳のとき、37歳でも大企業→大企業への転職をしていますので。
ただ経験上、年齢が上がるほどベンチャー・中小企業しか経験がない人が大企業に転職するのは難しいと感じています。
そういう意味で私が34歳でベンチャー→大企業へ転職できたのは運が良かったというべきでしょう。
20代後半、30代前半であれば、ベンチャー・中小企業→大企業への転職難易度はそれほど高くはないと思います。
自分の可能性を広げるためにも大企業の経験をしておくことをオススメします。