調査会社でアンケートを頼み、納品されるデータをTableauで分析しやすい形にする方法を紹介する。

調査会社アンケートの問題点

調査会社にアンケートを依頼して、納品されるデータはこのような形。

調査会社から納品されるCSV形式のアンケート回答データ
調査会社からのアンケートデータ 回答コード詳細

回答は「回答コード」が掲載され、別シートで対応表がある。

調査会社のアンケートデータ 回答の対応表
調査会社からのアンケートデータ 回答対応表の詳細

以前はMAを一括でピボットする方法を紹介したが、今回はMAごとにピボットする方法を紹介します。

こうすることで、MAを切り口とした分析が可能となります。

例えば、MA(複数回答)で「好きな果物」を尋ね、「りんご」を選んでいる人が他の質問にどのように答えているのか、を分析することができます。

データを整形する

Tableau Desktopで分析する前に、Tableau Prep Builderを用いてデータを整形します。

大まかな手順は、

  1. MA(複数選択)質問をピボット
  2. 質問文と回答のラベル変換を行う
  3. Tableau Desktopで調整

となります。

1.MA(複数選択)質問をピボット

MAをピボットしていきます。Tableau Prep Builderに回答シートを読み込ませて、ピボットのステップを追加します。

ポイントはMAごとにピボットします。例えばQ4、Q5、Q6がMAだったとしたら、「Q4でピボット」「Q5でピボット」といった具合です。

MAをピボットしていく

生成されたフィールドは分かりやすい名前に変更しておくと便利です。

ピボットされたフィールド名を変更する

このようにMAごとにピボットを作ります。

MAごとにピボットを行う

MAの回答は選択肢一つ一つに「0」か「1」が入っている状態。ピボットされた結果の「0」は除外してしまいます。

不要な値の除外

最終的には「0」がない状態にします。

回答フィールドに「0」がない状態

2.質問文と回答のラベル変換

質問コード・回答コードのラベルを質問文・回答文に変換していきます。

「性別」のように回答パターンがそれほど多くないものは手動で変換すると便利です。

回答の手動修正
回答パターンが少なければ、回答コードを手動で修正

回答パターンが多いものは結合を利用

「都道府県」やMAのように回答パターンが多いものは結合を利用します。

対応表シートを読み込ませて、「Q3だけ」「Q4だけ」といった形で質問ごとにフィルタリングして、回答が載ったシートに結合させていきます。

対応表を読み込ませる

フィルタリングした対応表をドラッグ&ドロップします。

対応表をドラッグ&ドロップで結合
結合完了した画面

結合句が合わないときは手動で変更します。

手動で結合句を変更

最終的には複数の結合ができることになります。

結合がすべて完了したときの図

出力前に不要なフィールドは削除

出力する前に不要なフィールドは削除していきます。

不要なフィールドの削除

選択肢が載ったフィールドなどは不要なので削除。

回答コードは残しておきます。後で回答を並べ替えるときに便利なので。

回答コードは残しておく

これが完了したらHyper形式で出力します。

3.Tableau Desktopで微調整

出力したファイルをTableau Desktopで開きます。

「回答コード」や「年齢」はメジャーとなってしまうので、ディメンションに変換します。

メジャーをディメンションに変換する

回答数を表示する計算フィールドを作成します。

回答数を表示する計算フィールドを作成

COUNTD関数で回答者ごとに付けられたIDを絶対値を数えるようにします。

Tableauで表示

質問文が入ったディメンションと回答数メジャーをフィールドにドラッグ&ドロップすれば回答が見えます。

アンケートの可視化完了

Tableau Publicでダッシュボードを共有したので操作してみて下さい。

どこか選択肢を選べば、そこでフィルタが掛かるようになっています。

なおデータは当てずっぽうのものです。

「ぶどうやマンゴー好きが少ない!」というのもたまたまなので・・・笑