この記事では忙しい人のために『金持ち父さん貧乏父さん』の内容を3分でざっくり理解できるように図を交えて要約・解説しています。

『金持ち父さん貧乏父さん』はネットワークビジネスや怪しげな不動産投資の勧誘によく用いられるため、題名を聞いただけで嫌厭する方も少なくないでしょう。

しかし、本書は「金持ち」と「貧乏(本書の中では”中流以下”と表現)」のお金に対する考え方の違いやお金の使い方、お金に関しての知識などを身につける動機付けをしてくれる良書だと思います。

『金持ち父さん貧乏父さん』概要

金持ちと貧乏ではお金についての考え方が違います。
金持ちはお金の教養があり、それに従って行動しています。
お金の教養は学校や親が教えてくれるものではありません。
『金持ち父さん貧乏父さん』では金持ちになるために必要な教養を得るべく、すぐに行動する後押しをしてくれます。
本書は、親友の父でハワイで一番の金持ちである「金持ち父さん」と実の父で請求書の支払いにいつも苦労している「貧乏父さん」の二人の対比をベースに、金持ちになるために必要な知識を分かりやすく解説してくれています。

本書では「金持ち父さんの6つの教え」で金持ちに必要な教養、考え方が学べます。

終盤の「実践の書」では6つの教えを実行するコツが書かれています。

金持ち父さんの6つの教え

第一の教え「金持ちはお金のために働かない」

第一の教え「金持ちはお金のために働かない、自分のためにお金を働かせる」

ほとんどの人は働いて得たお金で生活費や税金を払い、残ったお金を貯めることで家や車を買います。

しかし、それでは貧乏から抜け出すことはできない(著者は「ラットレースから抜け出せない」と揶揄)としています。

金持ちになるには「自分のためにお金を働かせる」という考えが必要になります。

第二の教え「お金の流れの読み方を学ぶ」

第二の教え「お金の流れの読み方を学ぶ」

金持ちになるには「お金の流れの読み方」を知る必要があります。

本書ではキャッシュフロー図で細かく説明されていますが、大事なことは「資産とはお金を生み出すもの」という考え方です。

家や車は資産と思われがちですが、金持ちは負債として捉えます。固定資産税やローン、維持費などで出費が伴うためです。

金持ちはそうしたものではなく、お金を生み出す資産を買うとしています。

第三の教え「自分のビジネスを持つ」

第三の教え「自分のビジネスを持つ」

本書でビジネスは仕事・職業のことではなく、「お金を生む仕組み」つまり資産のことを指しています。

具体的には、株・債権・不動産といったものです。

現代で言えばWebサイト・ブログ・Youtubeチャンネルなども該当するでしょう。

第四の教え「会社を作って節税する」

第四の教え「会社を作って節税する」

自分の会社を作ることで、車やガソリン代、友人との食事といったものも経費にでき、節税することができます。

また、これを行うために後述するファイナンシャル・インテリジェンスを養うことが必要としています。

第五の教え「金持ちはお金を作り出す」

第五の教え「金持ちはお金を作り出す」

この章では、著者が少ない元手で不動産の売買を繰り返して大きな財を生み出した経験談が中心となります。

最も大事なのは、著者にそれができたのは「ファイナンシャル・インテリジェンス」があったからと解説しています。

ファイナンシャル・インテリジェンスとして「会計力」「投資力」「市場の理解力」「法律力」の4つを身につけることを推奨しています。

第六の教え「学ぶために働く」

第六の教え「学ぶために働く」

多くの人は「お金のために働く」が、金持ちは「学ぶために働く」としている。

著者は商船船員として国際貿易を学び、海兵隊においてリーダーシップを学び、ゼロックスに努めセールスを学んだそうです。

実際に働くことで学べるものと書籍から学べるものとでは雲泥の差があります。

その中でもセールスとマーケティングについては特に重要としています。

実践の書

金持ち父さんの6つの教えを実践して、金持ちを目指すための後押しをしてくれるパートが続きます。

5つの障害を乗り越える

5つの障害を乗り越えよう。5つの障害とは「1恐怖心」「2臆病風」「3怠け心」「4悪い習慣」「5傲慢さ」である。

経済的に自立をした金持ちになるには5つの障害を乗り越える必要があります。

1.お金を失うことへの恐怖心

「お金を失う」ことに対する恐怖心は誰にでもあります。

著者はプロスポーツ選手の例を出しながら、失敗や敗北をしないで上手になる者はいないとして、恐怖心を克服する方法を示しています。

2.悪い方にばかり考えて臆病になる

投資などは経験がなければ、物事を悪い方にばかり考えてしまい、臆病になってしまうことはあるでしょう。

「嫌だ」という気持ちに惑わされないよう準備をしっかり行うよう指南しています。

3.忙しいことを理由に怠ける

仕事や家事が忙しいことを理由に勉強を怠ってしまうのには、「欲張り心」を用いるよう言ってます。

「金持ちになりたいから勉強を頑張る」といった具合です。

欲張り心は決して悪いものではありません。

4.自分への支払いを後回しにする悪い習慣

請求書やローンの支払いを優先させ、自分への支払い(投資)が後回しになってしまう習慣について、著者は自分への支払い(投資)を優先させて、債権者からのプレッシャーを原動力にするよう説いています。

5.無知を隠すために傲慢になる

自分の知らないことに出会ったら、素直に無知を認めてその道のプロに頼むか、さらなる勉強に励むようにしましょう。

スタートを切るための10のステップ

5つの障害を乗り越えて、経済的自立を得るための10のステップが紹介されています。

スタートを切るための10のステップ「①強い目的意識を持つ:精神の力」「②金持ちになる道を選び、自分の脳へ投資する:選択する力」「③情報共有できる友人を選ぶ:協力の力」「④新しいやり方を次々と仕入れる:速習の力」「⑤自分への支払い(投資)をまず済ませる:自制の力」「⑥情報をもっているブローカーにたっぷり払う:忠告の力」「⑦元手はかならず取り戻す:ただで何かを手に入れる力」「⑧ぜいたく品は資産に買わせる:焦点を絞ることの力」「⑨自分のヒーローを真似る:神話の力」「⑩自分の知識を他人に教える:与えることの力」

お金の知識を身に着けよう

『金持ち父さん貧乏父さん』はお金に関する知識を身につける方法を分かりやすく説明されています。

私がこれを読んだのは30代半ば、正直もっと早くに読んでいれば良かったと思いました。

『バビロン大富豪の教え』にも共通する箇所が多い本書は非常に勉強になりました。

まだ読んでいない方も今より遅くなることはありません。

老後2000万円問題が浮き彫りになった今、お金に関して正しい知識を身に付けませんか?

お金の知識を身につける入門書としてはこちらもオススメです。