この記事ではビジネスマンとして知っておきたいフレームワークを図解でかんたんに理解できるように説明しています。

考える女性
  • フレームワークは数が多くて、覚えきれない。
  • いろんなフレームワークがあるけど、どんなときに使うの?
  • フレームワークって本当に使えるの?

こんな方に向けて、ビジネスマンとして知っておきたいフレームワークを図解と事例を交えて理解できるように紹介しています。

ここで覚えたフレームワークを明日から活用してもらえると幸いです。

ビジネスフレームワークとは?

フレームワーク(Framework)は直訳すると”枠組み”です。

経営戦略・マーケティング・営業計画といったビジネスシーンで使われるものと、主にIT領域における開発で使われるものがあります。

ここで紹介するものは前者のビジネスシーンで使われるものです。区別しやすいように「ビジネスフレームワーク」としていますが、単に「フレームワーク」と呼ばれることがあります。

ビジネスワークフレームは、多くの情報、状況を整理・分析したり、戦略や計画を立てるために考えるべきポイントを数学の公式のようにまとめたものです。

ビジネスフレームワークは役に立つの?

ビジネスワークフレームを用いることで、課題解決に向けて必要な情報を整理して、解決策を検討しやすくなります。

「せっかく集めたが、いらいない情報だったな」とか「その部分は全く調べてなかった」といったことが避けられます。

ビジネスワークフレームを使うメリット
  • 情報や自分の考えを整理できる
  • 要検討事項をMECE(漏れなくダブりなく)で整理できる
  • クライアントや上司への説得力が増す
  • 仕事を効率的に進められる

状況に応じたフレームワークを使う

フレームワークは1つだけでありとあらゆる状況に対応できるものではありません。

状況に応じて適切なフレームワークを使います。

主なフレームワークの全体像

状況を整理したり、分析といった際には「3C分析」「PEST分析」「SWOT分析」を用います。

戦略や企画を練る段階では「アンゾフの成長マトリクス」「STP」「クロスSWOT」が役立つでしょう。

普段の業務のなかでは「5W1H/6W2H」、プロジェクトを振り返る際には「KPT」の枠組みを使うと効率的な業務遂行ができます。

このように状況や目的に応じてビジネスフレームワークを使い分けます。

状況整理・分析のためのフレームワーク

3C分析

3C分析の解説図

3C分析はマーケティング環境分析のフレームワークです。

3Cとは、
Customer(市場・顧客)
Competitor(競合)
Company(自社)
の3つの頭文字と取って命名されたものです。

PEST分析

PEST分析解説図

PEST分析は自社を取り巻くマクロ環境を整理・分析するためのフレームワークです。

これによりニーズや市場の変化など自社に対する影響を見出します。

現代マーケティングの第一人者であり、ノースウェスタン大学ケロッグビジネススクールの教授を務めた、フィリップ・コトラー氏によって提唱されました。

PESTとは、
Politics(政治・法改正などの動き)
Economy(景気など経済的な動向)
Society(人口の変動や女性の社会進出といった社会的な要素)
Technology(技術の進歩といった要因)
の4つの頭文字を取っています。

5フォース分析

5フォース分析解説図

5フォース分析とはハーバード・ビジネス・スクールのポーター教授によって提唱されたものです。

「売り手の交渉力」「買い手の交渉力」「競争企業間の敵対関係」「新規参入業者の脅威」「代替品の脅威」の5つの要因により業界構造および収益性を分析するフレームワークです。

ロジックツリー

ロジックツリーの解説図

問題をツリー状に分解することで、原因や解決策を論理的に探すためのフレームワークです。

Why?(なぜ?)を繰り返し、問題をより具体的にしたり、解決策を導いたりします。

ロジックツリーの注意点

MECE(漏れなく、ダブりなく)を意識する

上記の例ですと、訪問数が減った要因に「検索順位が下がった」と入れてしまうと、「SEOで顧客を呼び込めない」とほぼ同義なのでダブりが生じてしまいます。
またECサイトの宣伝でSNSを使うこともあるでしょうが、上記例にはそれが含まれていませんので、漏れが生じています。
こうしたものがなく、MECEとなるようにします。

階層のレベルを揃える

売上は「顧客数×顧客単価」で上記の2階層目もそのようになっています。
この2階層目に「リピーターが少ない」といった具体化・細分化された要因をもってくると、MECEで完成させるのが難しくなってしまいます。

バリューチェーン分析

顧客にValue(価値)が届くまでの過程を分解して並べたものをバリューチェーンと呼びます。

バリューチェーンの解説図

自社の商品やサービスなどの強みががどの過程で生まれているのかが明確になり、自社の強みや弱みが鮮明になります。

上記の例で、販売過程で他社に先駆けてSNSショップを設けていれば、それが競合優位性(自社の強み)となります。

VRIO分析

VRIO分析とは、Value(経済価値)、Rareness(希少性)、Imitability(模倣可能性)、Organization(組織体制)から評価を加えることで、商品・サービスが強みになるのか、弱みなのかを判断するために用いられるフレームワークです。

例えば、小説・ドラマの『陸王』に出てくる「こはぜ屋」を想像してみましょう。

VRIO分析の解説図

Value(価値):外部環境(3C、PESTなど)における機会や脅威に対応できるか?
→健康意識の高まりからランニング需要は大きくなっているので○

Rareness(希少性):取り組んでいるのはごく少数の企業か?
→熟練職人によるハンドメイドのスポーツギアを製造している企業は少ないため○

Imitability(模倣可能性):同様の経営資源を獲得するハードルは高いか?
→熟練職人を揃えるのは困難と考えられるため○

Organization(組織体制):組織や体制は十分に整っているか?
→熟練職人を多く確保できず、生産拠点も一つのみなので✕

競合優位性を継続的に保つには4つの○が必要です。

✕を○にする戦略、計画が必要となってきます。

SWOT分析

SWOT分析は企業内部の強みと弱み、企業外部の環境を同時に整理・分析するフレームワークです。

SWOT分析解説図

戦略立案についてはクロスSWOT分析(TOWS分析)の枠組みに当てて、強みを機会に活かす、強みを強化する、弱みを強みに変える、弱みと脅威のバッティングを回避するといったことを考えていきます。

戦略立案・企画のためのフレームワーク

アンゾフの成長マトリクス

市場・製品の2軸で分けた4つのセグメントに対して成長戦略を検討します。

既存市場×既存製品→市場浸透:既存市場でのシェアを高める

既存市場×新規製品→新製品開発:新しい製品やサービスを生み出す

新規市場×既存製品→新市場開拓:新しい市場に参入する

新規市場×新規製品→多角化:新しい市場に、新しい製品やサービスで参入する

例えば上記で取り上げた『陸王』の「こはぜ屋」を例に4つのセグメントに対する戦略を考えてみました。

アンゾフの成長マトリクス解説図

これを土台にすると戦略が立てやすくなります。

STP

STPは企業が販売戦略を建てる際に考えるべきことを枠組み化したものです。

STP解説図

Segmentation(市場を年齢・属性・地域などで分類・細分化)、Targeting(狙うべき対象を特定)、Positioning(自社の立ち位置を設定)を検討することで、販売戦略の土台とします。

クロスSWOT(TOWS)分析

SWOT分析の4つの要素を縦横に配置し、4つのフレームを埋めるように戦略を考えていくのがクロスSWOT分析です。TOWS分析(トゥーズ分析)とも呼ばれます。

クロスSWOTの解説図

SWOT分析で洗い出した企業内外の強み・弱みに対して、強みを機会に活かす、強みを強化する、弱みを強みに変える、弱みと脅威のバッティングを回避するといった戦略を考えるためのフレームワークです。

下記のSWOT分析の詳細解説ページでクロスSWOTの活用例を具体的に書いていますので、あわせて読んでみてください。

マーケティングの4P

マーケティング戦略の企画・実行するためのフレームワークです。

マーケティングの4P解説図

アメリカの経済学者であるジェローム・マッカーシーによって提唱されました。

4Pとは、
Product(生産する商品やサービス、ブランディングなど)
Price(商品やサービスの価格、支払い方法など)
Place(流通させるルートや販売場所など)
Promotion(広告宣伝、販売促進など)
の頭文字を取って命名されています。

マーケティングにおける最も基本的なフレームワークと言えます。

マーケティングの4C

4Pが企業(売り手)視点であるのに対して、顧客(買い手)視点で整理するのが4Cです。

競争激化により顧客視点でマーケティング戦略が必要との考えのもと、1993年に大学教授のロバート・ローターボーンにより提唱されました。

4Cは、
Customer Value(顧客にとっての商品・サービスの価値)
Cost(顧客にとってのコスト)
Convenience(顧客にとっての利便性)
Communication(顧客とのコミュニケーション・接点)
の頭文字を取っています。

上の4Pを4Cに置き換えてみました。

4Cの解説図

もし「こはぜ屋」がネット販売していなければ、顧客にとっては不便利ですよね。

このように顧客視点に切り替えることで見えてくる課題もあります。

AIDMA

AIDMAの解説図

購入者心理を5段階に分け、それぞれの段階で適切なコミュニケーションを取るというものです。1920年にサミュエル・ローランド・ホール氏によって提唱されました。

1. Attention(注意)
2. Interest(関心)
3. Desire(欲求)
4. Memory(記憶)
5. Action(行動)

主にマーケティング担当者や営業担当社がコミュニケーション設計を作成する際に用います。

AISAS

AISASの解説図

購入者の行動を5段階に分けて、それぞれの状況に応じて適切なコミュニケーションを取るものです

2005年6月に電通が商標として登録したことでも知られています。

1. Attention(注意)
2. Interest(関心)
3. Search(検索、GoogleやYahoo!での検索)
4. Action(行動、店舗やネットに関わらず購入や申込みなどを指します)
5. Share(共有、商品評価をSNSなどネット上で共有しあう)

インターネットの発達による購買行動の変化に合わせたモデルと言えます。

計画・業務実行のためのフレームワーク

5W1H/6W2H

計画を立てたり、報告書を作成したり、プレゼンしたりといったビジネスシーンにおいては5W1Hを明確にすると、聞き手の理解が早まります。

5W1Hは、

When(いつ)

Where(どこで)

Who(誰が)

What(何を)

Why(なぜ)

How(どうやって)

の頭文字を取っています。

状況に応じて、Whom(誰に)、How much(いくらで)を足して6W1Hとすることがあります。

PDCA

PDCAの解説図

PDCAは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字をとっています。

目標に向けて、計画、実行、評価、改善を繰り返す「PDCAサイクル」を回していきます。

KPT

KPTの解説図

プロジェクトの振り返りで用いられるフレームワークです。

Keep(良かったこと、次も続けること)、Problem(課題、問題点)、Try(次に挑戦すること)を書き出していきます。

これをうまく活用することでチームとしてより高みを目指すことができます。

明日からフレームワークを活用してみよう

ビジネスシーンでよく使われる主要なフレームワークを紹介してきました。

フレームワークを使うことで、「情報や考えを分かりやすく整理できる」「クライアントや上司が納得しやすい」「仕事が効率的に進められる」といったメリットが得られます。

ぜひ明日からの仕事にフレームワークを取り入れてみて下さい。