外出自粛期間中でいくつか気になっているけど、読めていなかった本を読んだ。
今回はその一つである『まんがでわかる 地頭力を鍛える』の内容を紹介する。
地頭力とは?
数年前からビジネスシーンにおいて「地頭の良い人を採用したい」「その仕事は地頭が良くないと厳しい」といった形でもてはやされるようになってきた。
言葉が独り歩きしている感はあったのだが、改めて調べてみると、
大学などでの教育で与えられたのでない、その人本来の頭のよさ。一般に知識の多寡でなく、論理的思考力やコミュニケーション能力などをいう。
とある。
学校教育において「頭が良い」は知識の豊富さとなるが、ビジネスの場合はそうではない。知識なんてものは今の時代ネットを使えばいくらでもすぐに手に入る。問題はそれをどう使うか。ビジネスでは知識だけでは解決できない問題に当たることがほとんど。
そこにおいては問題の理解力や柔軟な発想、論理的な考え方、シンプルで分かりやすい説明が求められる。これらを総合したものを地頭力と呼んでいる。
『まんがでわかる 地頭力を鍛える』レビュー
話を本題に戻す。本書は地頭力を鍛えるための入り口としては非常に分かりやすいと思う。地頭を鍛えるために次の3つを鍛えるよう説いている。
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- 結論から考える
- 全体から考える
- 単純に考える
1.結論から考える
問題解決に当たって結論(ゴール)から考えることが重要である。
その結論は完璧なものではなくても粗々のものでも構わない。
結論に向けて必要な情報を洗い出し、何が分かってて、何が分からないのかを整理する。ビジネスで効率的に問題解決に当たるための方法である。
いきなり答えを出すことを嫌い、とりあえず情報収集に当たる人もいるが、それは非効率的。余計な情報を取得することに時間を割いてしまう。
2.全体から考える
物事を全体俯瞰で考える必要があることを説いている。
問題に当たって、個人の思い込みによって小さなことだけに焦点を当てずに全体を見渡した上で解決方法を探る。
思い込みに陥らないためにフレームワークを活用することを推奨している。
本書ではフレームワークを掘り下げてはいないが、ロジックツリーやMECEといったものがある(詳しくはググって調べてほしい)。ちなみにロジックツリー、MECEを成立させるために3C分析、4P分析といった分析フレームワークがある。
3.単純に考える
これは章のタイトルが良くないのだが、要は本質を捉えて要点を整理するということ。
話の分かりにくい人というのは、いきなり時系列に話し始めたり、細部の説明から入るなんてことが多い。
一方で、話の分かりやすい人は全体像や要点をまず話して、その上で細かい説明に入る。
後者は本質を理解し、要点が整理できているからこそ可能になる。
ここの説明は本書だと少々分かりにくく、単純に考えることができていないように感じた。
『まんがでわかる 地頭力を鍛える』レビューまとめ
巷でよく聞く「地頭力」を鍛えるための鍛えるための土台作りには良いと思う。
僕自身、自らを地頭が良いとはまったく思っていないが、ここに書かれていることはすべて実践できている。
社会人数年すれば自然と備わってくるものだろうと思っていたが、転職などして色んな人と接してみると全然そうではないことが分かってくる。
あなたも、周りから「地頭が良いね」とか褒められるのでなければ、自己分析がてら一度読んでみても良いと思う。