- 転職活動中だけど内定がなかなかもらえない
- この先、どうやってキャリアを築いていけば良いか分からない
キャリアの悩みは尽きないもの。
キャリアや転職活動に行き詰まりを感じた、そんなときに利用してもらいたいのがコーチングサービスです。
この記事ではコーチングサービスはどういったものなのか?どういったメリットがあるのか?説明して参ります。
- コーチングサービスがどういったものか?
- 転職エージェントとの違い
- コーチングを受けることのメリット
- コーチの選び方
コーチングとはどういったサービスなの?
コーチングサービスとは、あなたにコーチ(メンター)が付いて、キャリアや転職の悩みの相談に乗ってくれるというもの。
同じ会社の先輩・上司には話しにくいことでも相談できる点がメリットです。
運営会社によってシステムは異なりますが、3ヶ月〜の契約となり、月1~5回の面談(30分〜2時間)を行います。
面談はZoomなどオンラインで行われます。
転職活動のコーチングであれば、職務経歴書の書き方から面接の練習、企業の選び方などをレクチャーいただけます。
今の会社でのキャリア相談であれば、どういったスキルを身に着けていくべきか、どういった経験を積むべきなのか相談に乗ってくれます。
また副業や投資の経験に長けているコーチがいれば、その方面での相談も可能です。
転職エージェントのサポートとは違うの?
キャリアコーチング | 転職エージェント | |
料金 | 有料 | 無料 |
相談内容 | 転職前提ではなく、転職しない相談も可能。副業や投資についての相談が可能 | 転職前提、自社で紹介した求人のみ相談可能 |
キャリアプラン提案 | 数年先のキャリアプランを描いてくれる | 転職先でのキャリア構築のみ |
求人紹介 | サービスによっては紹介あり | 自社取り扱い求人のみ |
転職エージェントのキャリアアドバイザーによるサポートはその転職エージェントが紹介した会社に転職することを前提としたもの。
つまりその転職エージェント以外の求人についてはアドバイスを出すことはありませんし、ましてや転職なしで今の会社でのキャリア構築についてのアドバイスを出すこともありません。
転職エージェントは求人を出す会社から紹介料をもらって利益を出していますから。
そのため転職エージェントでは紹介した求人に多少の不都合があっても、それをド正直に明かしてくれるもありません。
その一方で利用者側(転職者)は利用料を払わず無料で利用することができます。
この点、コーチングサービスは面談の相談料をいただくもの。
そのためどの媒体の求人でもアドバイスをもらうことができます。特定の転職エージェント、転職サイトの利用を勧めることもありますが、基本はどの媒体でもOKのことが多いです。
また転職の先の会社についてフラットな目線でアドバイスをもらうこともできます。私もブラックな会社とそうでない会社の見極め方とか、そんな話を伺ったりしました。
加えて転職を前提としたものではないので、転職をせずに今の会社でのキャリア構築についても助言を求めることができます。
転職することが前提ではないので、転職後のサポートや転職以外の相談も受けられる
コーチングサービスは転職することが前提ではないので、 転職後の過ごし方についてもアドバイスをもらうことができます。
転職エージェントでも転職後の数ヶ月は相談に乗ってくれることがありますが、試用期間が終わって会社からエージェントへの紹介料が入ってくるまでの期間だけであることが多いです。
転職先での環境に馴染むために何をすべきなのか、自身が望むキャリアを実現するたねにすべきことなどの助言をもらうことができます。
また副業や投資などの経験が多い人をコーチに付ければ、その方面での相談も受けてくれます。
僕のコーチは財務部門での経験が豊富で投資についての相談(読むべき本、見るべき指標など)もしています。
余談ですが、投資先(会社名などバイネーム)まで教えてもらうと、コーチが投資助言業の認可を得ている必要があるので注意が必要です。
自分と似たバックグラウンドを持つ人がコーチング
コーチングサービスにはコーチ(メンター)を自分で選ぶことができるものが多いです。
そこで自分とよく似たバックグラウンドを持つ人をメンターに選ぶことができます。
例えば、Webマーケティングの仕事をしている方なら、「大手企業のマーケティング部長をやっている人」「外資系IT企業のマーケティング部門の人」といった形で自分と似たバックグラウンドで数年後の自分を思い描いた時の参考・ロールモデルとなる人をメンターに付けることができます。
転職エージェントは人材業界歴は長いけれど自分と似たキャリアを歩んできた人は少ないでしょう。そうなるとアドバイスが割と一般論に終始してしまうことが多くなってしまいます。
自分がどうキャリアを築いていけば良いか迷うときにはコーチングサービスを受ける方がより具体的なアドバイスがもらえると思います。
コーチ(メンター)はどういった人?
利用するサービスにもよりますが、普段は別の仕事をしていて、副業としてコーチングを行っている人が多い印象です。
中には専門のトレーニングを受けて、コーチングを本業としている方もいます。
個人的には前者の方で自分と同じようなバックグラウンドを歩んできた方に相談をするのが良いと考えています。
Webマーケティングで転職したいのに「Webマーケティング歴10年」のコーチと「Webマーケティング経験なし」のコーチではどちらを選べば良いか一目瞭然です。
値段はどれくらい?
1回1,000円〜半年ガッツリサポートで60万円といった具合にサービスによって様々です。
絶対に転職を実現させたい!という強い意思を持っているならポジウィルキャリアやマジキャリのようなサービスに利用するのも良いでしょう。
しかし、数十万円もの大金をいきなり払うのには誰しも抵抗があるものです。
中には1回1,000円の単発での相談ができるサービスもあるので、まずはどんなものか試したいという方にはこういったこちらから利用してみることをオススメします。
コーチングを使うのって恥ずかしくない?
わざわざお金を払ってまでこのようなサービスを使う意義が分からないという方も多いでしょう。
日本ではここ数年で普及してきたイメージはありますが、アメリカでは割と一般的で、あのスティーブ・ジョブズやラリー・ペイジらもコーチングを受けていました。
コーチングサービスのメリット
僕がコーチングを受けて感じたメリットは次の3点です。
- キャリアや転職に迷いがなくなる
- 自分の可能性を広げられる
- モチベーションを高められる
キャリアや転職に迷いがなくなる
コーチという先人が歩んできたキャリアから学びを得ることで、迷いがなくなって納得感を持ってキャリア構築や転職に踏み切れることが一番のメリットと感じました。
僕自身はWeb制作会社→日系IT企業デジタルマーケティング部門という形で転職をしましたが、その際には「外資系事業会社が良い」「事業会社が良い」という考えを持っていました。
そんな中でコーチングでもらったアドバイスは次のようなものです。
- マーケ支援会社→外資事業会社マーケ部門に一度で転身するのは難しい。
- 日系事業会社で経験を積み、次で外資系を狙うという考えもある
- 外資系は本社の意向に従わざるを得なく、日本独自のマーケ施策を行うのは難しい
- 新たに企画を立ち上げて、自らリードを取りたいなら日系事業会社も悪くない
こうしたアドバイスを頂いたことで、もともと志向していた外資ではなく日系事業会社に転職を決断することができました。
自分の可能性を広げられる
自分だけでは気付けなかった視点でのアドバイスをもらえ、自分の可能性を広げられることもコーチングのメリットです。
例えばWeb制作、デジタルマーケティングの経験があった僕は、「金融系ではIT関連プロジェクトのPM経験がある人が求められている傾向にあるから、そこを売りに金融系に転身するのもありでは?」といったアドバイスをいただくことがありました。
それまではIT系への転職しか考えていなかった僕ですが、「金融系は給与水準が高い」といったこともあって、何社か採用試験を受けました。
このように自分では気付けなかった部分を掘り下げてくれ、自身の可能性を広げてくれます。
モチベーションを高められる
コーチングには仕事・転職活動へのモチベーションを高めてくれるという効果もあります。
特に転職活動は社内の誰にも相談ができず、長い期間、内定がもらえない状態が続くとどうしてもモチベーションが下がってしまいがちです。
そんなときに気分を上げるための方法などを教えてもらったり、コーチの失敗談なんかを聞いたりすると「悩んでいるのは自分だけではない」ということが分かり、モチベーションが再び湧いてきます。
僕の場合はコロナ禍で9ヶ月に及ぶ転職活動を経験しましたが、「やることはできているので、あとはマッチングの問題」「1年以上、転職活動を続けてようやく決まった人もいる」といった話を聞くことができ、それによってモチベーションを上げることができました。
サービスはどうやって選べば良いか?利用時の注意点は?
ここでは自分に合ったサービスをどのように選べば良いかを紹介していきます。
自分と似たバックグラウンド、思い描くキャリアの延長線にいる人を選ぶ
コーチは自分と同じようなバックグラウンドを持った人、自身が思い描くキャリアの延長線にいる人を選ぶと良いです。
コーチングは「10年前の自分にどのようなアドバイスを送るのか?」をサービスとしてやってもらえるもの。
例えば、あなたが
「新卒でブラック企業に入社してしまい1年未満で退職、Web系ベンチャーに転職した」
というキャリアを歩んできたとして、
「新卒で5大商社に入社、3年の海外駐在を経て33歳で課長職」
という人をコーチに付けたとして、どういうアドバイスが得られるでしょう?
その逆も然りです。
また「自身が思い描くキャリアの延長線にいる」というのも重要な点です。
「大手外資系IT企業のデジタルマーケティング部門に転職したい」という意向があるのに、「ベンチャー企業の立ち上げをやってきた」という人をコーチに付けても、大手外資系IT企業に転職するために有効な知識は得られないと思います。
このようにコーチに付ける人は「自分と同じようなバックグラウンドを持っている」「自身が思い描くキャリアの延長線にいる」の2つの軸で探すと良いと思います。
選ぶ際に確認しておくべきこと
コーチングサービス、コーチを選ぶ際に確認しておくべきポイントをまとめました。
- 担当する人のバックグラウンド
- 面談時間はどれくらい?頻度は?
- 面談以外でメール・チャットでの相談は可能か?
- 今までどれくらいの方の面談を行ってきたのか?
- 体験は可能か?
- 支払い方法は?分割支払は可能か?
- 返金の保証はあるのか?
この辺りはしっかり確認して、安心して相談ができるコーチを見つけるましょう。
コーチングを受ける際の注意点
コーチングを受ける際には次の3点を心がけると有意義なものになり、その効果を最大化できるでしょう。
- 面談前に相談事を事前に洗い出す
- 自己分析を行い、自身を理解しておく
- 見栄を張らず、ありのままの自身を伝える
相談事を事前に洗い出す
コーチングの面談時間は1~2時間ほど。
実際に対話をするとあっという間に終わってしまいます。
そのため事前に相談事を洗い出して、まとめておくと時間を有意義に使うことができます。
自己分析を行い、自身を理解しておく
自己分析を行い自身についても理解しておくことをオススメします。
自身のパーソナリティや今考えているキャリアプランをざっくりとでも良いのでまとめておくと面談時間を有効に使うことができます。
なお自己分析を行う際には「ミイダス コンピテンシー診断」を行うのも良いです。
完全無料で15分ほどで以下の項目を洗い出してくれます。
- マネジメント資質
- パーソナリティの特徴
- 職務適性
- 上下関係適性
- ストレス要因
※完全無料
※ミイダスへの登録が必要です(スマホで5分)
公式サイト: https://miidas.jp/
見栄を張らず、ありのままの自身を伝える
コーチングの効果を得るために、ありのままの自身を素直に伝えましょう。
自分を良く見せようと見栄を張って嘘を伝えてしまったり、悩みや弱みを隠してしまうとコーチから的確なアドバイスをもらうことはできません。
転職の面接では自身を良く見せようと仕事での成果や経験・スキルを盛ってしまう人もいるかと思いますが、コーチングはそれとは別です。
オススメのコーチングサービス
最後にオススメのコーチングサービスをいくつか紹介します。
coachee(コーチー)
coachee(コーチー)はキャリア専門スキルシェアサービスで、「キャリアの悩みを抱える相談者」と「専門的なスキルや経験を売りたい専門家」をつなげるサービスです。
テーマやジャンルの専門家を選んで相談することができます。
- キャリアについて
- 転職・退職について
- 副業について
- 自己分析
- スキル向上
- 仕事、人間関係の悩み
面談・カウンセリングの料金は1回1,000円〜となっていて、まずは試しにコーチングを受けてみたい人にオススメのサービスです。
コーチは多種多様なバックグラウンドを持った人から選ぶことができるので、この人だ!と思った方を選んで、まずはお試しで面談をしてみると良いでしょう。
そのうえで継続的なコーチングをお願いしたいということであれば、その旨を打診して支援内容の調整に進むと良いと思います。
キャリアコーチングについてのまとめ
この記事のまとめです。
- キャリア構築、転職に行き詰まりを感じたらキャリアコーチングがオススメ
- コーチングは社内では相談できないことを、経験豊富なコーチが相談に乗ってもらえる
- コーチは自分と似たバックグラウンド、思い描くキャリアの延長線上にいる人を選ぶと良い
- コーチングは事前に悩みを洗い出し、本番ではありのままの自身を素直に伝える
社内でのキャリア構築や転職に不安を感じたらコーチングを試してみてください。副業や投資の経験豊富な方もいるので、そういった話題を相談するのもOKです。